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半導体レーザー導入しました

こんにちは。獣医師の奏子です。

最近ようやく秋を感じられる気温になりましたね。お散歩もしやすくなりました。(*^_^*)

 

さて、今回は、当院で新たに導入した半導体レーザーのご紹介をしたいと思います。

以前からリハビリの一つとして利用していた半導体レーザーをアップデートし、さらに外科処置にも使える機種を新たに導入しました!

オーナー様たちが直接目にする機会は少ないかもしれませんが、とても活躍しているので、ご紹介させてもらいたいと思います。

 

そもそもレーザーって何?!

という方もいらっしゃると思うのでまず、レーザーについて。

レーザーとは、とても簡単に言うと、「人工的につくられた光」です。

光と一言で言っても、自然界にはいわゆる目に見える光の他に、紫外線、赤外線、電子レンジや携帯電話などで使われる電波、レントゲンで使われるエックス線など、波長の違うさまざまな光があります。

その中でも医療で使われる「光」は、いわゆる赤外線の領域の波長を利用したもので、人工的に、決まった波長の光を増幅して強い光として利用します。

その光の強さや波長の違いによって、リハビリ用のレーザーから、外科手術に用いるレーザーまで、いろいろな活用ができるようになりました。

 

百聞は一見に如かずということで・・・まずはリハビリ用のレーザー。

こんな感じのものです♪

それぞれの効果は波長によって次の通り

650nm→主にメラニンに吸収。表面組織に作用させることで、表面組織の細胞再生、治癒促進、瘢痕組織の修復。

810nm→主に細胞内のミトコンドリアに作用。細胞の代謝の向上、鎮痛効果、抗炎症作用、組織修復作用。

915nm→主に血中のヘモグロビンに作用。酸化ヘモグロビンのもつ酸素が分解することで、レーザーを当てた周辺の組織の酸素量を増やす。

 

このように波長によって作用する部分が違うそうです。

その子に合った設定をして当てていきます。

 

当院では、具体的には、外科処置後(特に整形や広範囲の皮膚の切除を必要とした場合)の組織の修復を目的として、または関節炎や椎間板ヘルニア、変形性脊椎症などの痛みの軽減や、関節や筋肉の動きを向上させる目的で、リハビリの最初に用いることが多いです。

 

実際に当てている様子です。

光の強さによっては少し熱く感じることもあるので、少しずつ移動させながら当てていきます。

当てた後は温泉に入った後のように、身体の芯がポカポカ温まります。

ワンちゃんたちにもこの感じが伝わるのでしょうか、気持ちよさそうに受けてくれる子もいます(^^)

ヒトの世界ではスポーツ選手もよく使っているそうです。

ということで、今後とても活躍してくれること間違いなし!なレーザーのご紹介でした。

 

次回は外科処置用のレーザーについてご紹介させていただきます。

こちらはさらに活用範囲の広がる機械となりますので、お楽しみに。

 

おまけ:撮影に協力してくれたラテちゃん♪ いつも上手にリハビリメニューをこなしてくれます ^^) リハビリ卒業まであと少し、頑張ろうね!